長時間にわたり強風域/台風9号
宮古、暴風域は逃れる
非常に強い台風9号は5日午後、久米島の南南東約60㌔を北西へゆっくりと進んだ。宮古島地方では同日午前6時15分に暴風警報が発令。暴風域には入らなかったものの最大瞬間で27・3㍍の風速を記録。宮古島を発着する空と海の便は全便欠航し、多数の観光客が島内に足止めされた。平良港などには岸壁を越える高波が押し寄せた。今後、台風は宮古島からは離れていくものの、きょう6日も強風や高波が続く見込みで関係機関は注意を呼び掛けている。今回の台風での人的被害は確認されていないが、農業被害では海水の巻き上げに伴うサトウキビの塩害が懸念される。
4日午後6時現在の予報では、宮古島地方は昼前に暴風域に入ると見込まれていたが、当初予報より進路が北寄りに変わり沖縄本島南部と宮古島の間の本島寄りを通過。暴風域には入らず、5日午後5時20分に宮古島地方の暴風警報が解除された。
宮古島地方気象台によると5日午後6時現在、観測された最大瞬間風速は、気象台観測所で24・7㍍、宮古空港で25・2㍍、下地島空港で27・3㍍、多良間空港で21・6㍍だった。5日午前0時からの雨量は城辺で18㍉、そのほかの観測所では1・5㍉未満にとどまったが、5日午後3時現在の予報では1時間の最大雨量は30㍉、24時間雨量は150㍉を見込んでいる。
台風は今後も勢力を保ったまま、北西へ向け進む見込み。ただし、7日未明から明け方まで宮古島は強風域圏内と予測されることから、気象台では引き続き強風や高波に警戒するよう呼び掛けている。
台風6号は5日午後6時現在、久米島の南南東約60㌔をゆっくりとした速度で北西へ進んだ。中心気圧は945ヘクトパスカルで、中心付近の最大風速は45㍍、最大瞬間風速は60㍍。中心から北側220㌔、南側170㌔以内は風速25㍍以上の暴風域、東側560㌔と西側370㌔以内は15㌔以上の強風域となった。