当山さん「ホルベイン賞」/第46回たぶろう展
宮古から6人が入賞、入選
国立新美術館で開催された第46回「たぶろう展」で、宮古から出品した当山光枝さんの作品「ヒトデの夢 You’ve got a friend」がホルベイン賞(入賞)を受賞した。安部幸子さんら5人は入選。当山さんは「入賞は信じられないけどうれしい」と話し、応募2回目での入賞を喜んだ。
「たぶろう」とは、フランス語で絵・絵画の意。展示会は、絵・絵画を探求するたぶろう美術協会が主催しており、全国各地から応募作品が寄せられる。第46回展示会は6月8日から同20日まで開催された。
宮古からは当山さんが入賞したほか、安部さん、大浜忠市さん、金城芳明さん、橋本仁美さん、西里恵子さんの5人が入選した。
当山さんは、宮古島の海で生きるヒトデと米国のシンガーソングライターのキャロル・キングさんをM100号(縦約165㌢、横約100㌢)のキャンバスに描いた。ヒトデが見る夢の中で、キャロル・キングさんが高らかに歌っている姿をイメージした。
半年間を要した製作では、西里さんが主宰するAQueriaで学んだ技術を生かした。爪ようじまで使用したという点描で細部の表現にこだわり、海は濃淡複数の青色で描写、空にはオオゴマダラを描いて東日本大震災の被災地へのエールを込めた。
当山さんは「宮古の美しい海を描きたかった。描いている途中で東日本大震災があった。魂と祈り、心を込めて作品を描き上げた。1人じゃないということを伝えたかった」と話した。
技術面で助言した西里さんは「まさに精魂を込めた作品。一心不乱で描き上げた姿が伝わってくる」と作品を高く評価した。