津波3㍍想定し避難訓練/池間自治会で大掛かりに
池間自治会(仲間正治会長)は4日、津波防災訓練を実施した。住民や、池間漁協、池間学区老人クラブ、市、市消防本部、宮古島署、宮古島地方気象台など総勢約170人が参加。万が一に備え、住民避難・情報伝達の連携を確認した。自治会運営委員の吉浜克則さん(57)は「避難所になった敷地には、我が家の土地がある。今後避難施設を作る方向で取り組みたい」と語った。自治会主催の訓練は今回が初めて。
災害時の住民の防災意識の高揚や要援護者を含めた住民避難および避難支援などが目的。
訓練は4日午前10時ごろ、多良間島南方沖で地震が発生し、宮古島地方気象台は震度6弱を観測。津波の高さ3㍍程度以上を予想―と想定。
市は地震発生を受け、防災無線で「地震の揺れが収まってから落ち着いて避難してください」と緊急地震速報を流した。
通称ジャランミと称する高所(標高10・5㍍)に避難所が指定され、現地災害対策本部が設置された。住民や福祉介護関係者、消防隊員らは、住民を避難所に誘導。要援護者は担架で運んだり、車いすに乗せたりして安全を確保した。住民は、避難者名簿に名前を書き込み互いに確認した。また女性たちは炊き出し訓練でおにぎりを作った。
仲間会長は「円滑な訓練が確立された。実践的で効果的であった」と講評した。
参加した池間小6年の山口愛理さんは「漁港近くのカツオ公園にいたが、緊急地震速報が聞きづらかった。もっと声をはっきりさせないと避難指示が伝わらない」と感想を話した。
与那嶺正さん(79)は「万が一の災害時に備えての訓練は良かった。私が7歳の時にも津波があった。池間公民館が建つ水浜は海水が入り怖かった」と語った。