サトウキビ年内操業 農家賛成39.3%/意向調査
早期作業の開始望む
宮古島市など関係機関は13日までに、サトウキビの年内操業に関する農家意向調査の結果をまとめた。年内操業の実施について「賛成」と答えた農家は全体の39・3%。「反対」は23・1%だった。賛成の理由で最も多かったのは春植え・株出しの早期植え付けで、農地の有効利用が2番目に多い回答だった。今回の意向調査で農家の約4割が年内操業を求めていることが分かった。ただ「どちらでも良い」と答えた人が3割に達するなど、実施に向けては課題が残る。
意向調査の結果は、13日に開かれたサトウキビ技術委員会で示された。調査は今年5月25日から6月9日に実施。各地域の公民館で生産農家に聞き取りを実施した。調査対象農家は4533人、回答した人は3396人で回答率は74・9%となっている。
質問は▽年内操業の実施について▽年内操業を実施する場合の操業開始の時期▽収穫後の畑の活用方法-など。このほか、賛成、反対の理由を求めた。
この結果、約4割が年内操業に賛成した。理由としては「春植え・株出しの作業を早期にできる」「農地の有効利用」のほか、キビ代金が年内に入ることや3月後半の収穫作業が「暑くて大変」とする声もあった。
収穫後の畑の活用については、「春植え」が最も多く44・6%。以下は▽株出し26・1%▽カボチャの栽培6・1%▽葉タバコの栽培5・1%-と続いた。
年内操業を実施する場合の開始時期は12月中旬を望む声が最多で41・9%。12月上旬は37・7%だった。
一方、反対の理由で最も多かったのが「キビの糖度が心配」だった。実績の上で年明けの糖度が高いことから多くの農家が懸念材料に挙げている。単純に「年明け後が良い」と答えた人は37%。年内操業の「必要性を感じない」とする回答は全体の14%あった。
年内操業の実施については関係機関が長年協議しているが、生産量や農家所得の面から結論が見出せていない。このような経緯を踏まえて今回の意向調査が実施された。調査は2度目。