中学3年、県平均上回る/10年度全国学力テスト結果
小6は県平均以下
2010年度全国学力テストの結果が、このほどまとまった。昨年4月に、小学6年生と中学3年生を対象に国語A、B、算数・数学A、Bの学力テストを実施。平均正答率で宮古地区の中3は4テストとも県平均を上回った。一方の小6はいずれも県、全国平均以下となっている。宮古教育事務所では今後、テストの結果を分析する方針。
同テストは児童生徒の学力の状況について把握・分析し、これに基づく指導方法の改善を図ることなどが狙い。2007年度から全国の小6、中3の児童生徒を対象に実施している。10年度における宮古地区の調査対象校は小学校が8、中学校が5校だった。
テストは小、中ともに国語、算数・数学の2教科で知識を問うA問題と活用力に関するB問題に分けて実施された。算数・数学の活用力テストでは、知識として学んできた方程式などの数式を効果的に使えるかどうかが試された。
集計された平均正答率の差が全国と最も大きかったのは小6算数Aで9・8ポイント開いた。次いで小6算数Bの9・3ポイント、以下▽中3数学B8・7ポイント▽中3数学A8・1ポイント-となった。
国語の正答率における全国との差はいずれも8ポイント以内であるため、算数、数学で全国と開きがある実態が浮かび上がった。
ただ、県の平均と比較すると、中3の学力の高さが伺える。国語A、B、数学A、Bともに県の平均を上回っており、特に数学では県平均に8ポイント以上の差を付けた。課題は数学A以外の回答率が前年度に比べて下がったこと。正答率の低下は全国的に見られる傾向だが、学力向上の面からは改善点と言える。
宮古教育事務所は、課題点として「国語が昨年度より伸びているが、県平均を下回っている。また、算数は昨年度より低く、県平均も下回っている」と小学生の学力を危惧。中学生の課題としては「昨年度の正答率を下回っており、全国との差も大きい」とした。