福田 征四郎さん(60歳)/経営コンサルタント(SPC代表)
地域と企業の繁栄サポート
「一周遅れのトップランナー」と宮古を評する福田さん。海が好きで世界中の海を潜ってきた。11年前潜った宮古の海が一番美しかったと話し、終の住みかとするため下地字川満に畑付きの居まで構えた。とはいえ、マーケティング、企業再構築、講演と全国を飛び回る忙しい仕事柄、のんびり畑仕事をしている訳にはいかなかった。
那覇・宮古・鳥取オフィスを軸に地域と企業の繁栄をサポートする事業戦略を32年間展開してきた。昨年迎えた還暦を起点に、これまで蓄積したノウハウや人脈を宮古に還元したいと「宮古島経済活性化推進委員会」を立ち上げた。「経済を自立させることによって文化を育て、情報を発信していく。それによって、宮古固有の文化が生まれる。21世紀のソフトとは、企業がしっかりした経営理念をもち、人材をいかに育てるかだ」
委員会が第一弾としてアピールするのは、10月24日の「地域密着型スモールマーケット事業戦略」だ。福田さんの人脈を活用して全国からその道の権威者を招へいし、地元の関係者らと共に知恵を出し合う。「大型企業に飲み込まれ、淘汰されつつある地元の零細企業に何ができるかを考えていく。地元主義・地産地消・自立連携をコンセプトにネットワークを広げていきたい」と話し、販促娯楽部の結成に情熱を燃やす。
トライアスロンの3つのテーマに習い「知る・活かす・元気」として2010年からは「宮古島体感検定」も始めた。宮古島体感検定トライアスロン実行委員会の主催だ。海(自然)、農業(食)、歴史(文化)をバスで巡り体感することによって、島を丸ごと学び伝えて行こうというストーリー。知っているようで知らない島のことを検定という形で設定し、小学生から大人まで真剣に取り組む。合格したら認定書まで与えられるというきめ細かさ。
経営理念とするサポート(支援)、プロスペリティ(繁栄)、コンサルタント(提案・アドバイス)の考えで地域に根差したオンリーワン経営に向けてのパートナーシップを目指す福田さん。宮古の自然を楽しみながら、観光では、後発の優位性をじっくり育てる懸け橋になれたらと熱っぽく語る。
福田 征四郎(ふくだ・せいしろう)1950年11月18日生まれ。1980年、株式会社SPC創設、全国で異業種交流会や経済セミナーを展開。2005年「ちゅらうちなー安全・安心」アカデミー講師。10年2月「宮古島体感検定トライアスロン」・11年1月「宮古島活性化経営塾」を立ち上げる。現在、宮古島経済活性化推進委員長。