声高らかに「保良応援踊り」/福嶺
母校の運動会で初披露
♪「秋天高く風かおる、ハイ!」♪ 18日に行われた福嶺幼・小・中合同運動会で、保良の応援踊りが初めて披露された。赤いシャツに赤の手拭いを頭にかぶり、手には赤旗という保良のカラーを全面に出しながら、当時の青年たちが跳び跳ねたり、腰を振ったりするなど派手なパフォーマンスで観客を魅了した。
福嶺学区陸上競技大会は、以前「青年の運動会」と呼ばれ、保良の高校生を含む20歳前後の若者たちが地元選手を鼓舞するために歌い踊っていた。
両足を左右にステップしたり、腰を振りながら円陣を組むなどのユニークな踊りもさることながら、当時、最大のライバルと言われた「新城」を意識した歌詞は多くの人たちの笑いを誘った。
歌と踊りは後輩たちに脈々と受け継がれてきたが、少子高齢化や陸上競技大会の縮小などで途絶え、地域の人たちからも次第に忘れ去られていった。
「運動会でぜひ踊ってくれないか」。保良出身で、当時を知る福嶺小の砂川芳之助校長が要望したことで今回の企画が実現。当時踊った人たちを中心に十数人が集まり、公民館で4日間練習を積んで臨んだという。
披露された応援踊りは第1~第4までで約10分間。地域には事前にPRされていたことで、お年寄りたちも大勢集まり、歌や踊りを楽しみながら当時を懐かしんだ。
砂川校長は「子どもたちに応援踊りを見せられて良かった」と笑顔。初めて見たという福嶺中の宮国敏弘校長は「昔ながらの踊りという雰囲気があり素晴らしい。地域挙げての運動会というのが伝わった」と話した。
30年振りに踊ったという平良正樹さん(47)は「途中、息切れして体力不足を感じたが、昔のころに戻ったようで楽しかった。歌を聞いただけですぐ体が反応するので練習には時間は掛けなかった」と笑顔だった。