「デメリットの方が大きい」/複式学級で下地市長
統合の必要性強調/市議会定例会一般質問2日目
開会中の宮古島市議会(下地明議長)9月定例会は22日、一般質問2日目が行われ6氏が登壇した。この日も学校規模適正化に伴う小中学校の統合問題について質問が集中。下地智議員から複式学級についての見解を問われた下地市長は「メリットもあるかもしれないがデメリットの方が大きい」と述べ、複式学級解消の必要性を強調した。そのほか、この日は平良隆、嵩原弘、西里芳明、前里光恵、新里聡の5氏が登壇し、当局見解をただした。
学校統合について、下地市長は「まずは本当に複式学級で良いのかという基本的な論議が必要。複式学級にもメリットがあるという主張もあるが、私はデメリットの方が大きいと思う。子どもたちが等しく教育を受けられる環境にすべき」と述べ、複式学級では児童生徒に適正な教育が行えないとの考えを述べた。
学校が無くなった場合の地域への影響については「地域から学校が無くなることで『影響はない』とは言えないが、子どもたちの教育環境という部分との比較の問題だと思う」と述べた。
そのほか、市町村合併後に借り入れた合併特例債の実績についての回答では、2006年度から2015年度までの10年間で同特例債の発行可能額は244億8950万円で、07年度~10年度までにハード事業で21億5700万円を教育施設整備、葬祭場などに活用したことが報告された。
さらに、今年度以降もごみ処理施設、図書館整備等の事業で約113億円の起債予定であることも説明した。
また合併振興基金への積立財源として昨年度から起債して5億円積み立て、今後も14億2500万円を同基金への積立金の財源として起債を予定していることなども示された。
こうした状況を踏まえた市の実質公債比率について、安谷屋政秀総務部長は「2010年度が10・5%となっているが、今後は合併特例債を活用した事業を実施していくことから各種事業に対する償還が始まる13年度以降は上昇が予想されている」と説明した。