累積黒字17億7000万円/宮古製糖
今後の課題にハーベスター導入
宮古製糖(安村勇社長)の第52期定時株主総会が22日、JAおきなわ宮古地区本部で開かれた。第52期(2010年7月1日~11年6月30日)の単年度決算は、1億1099万円の黒字を計上。累積黒字は17億7190万円となった。高齢化を見据えた今後の課題にハーベスターの導入を挙げた。役員改選も行い、新取締役に安村社長ら8人を選任した。
あいさつで安村社長は「経営安定の原資はサトウキビであることを念頭に、農家、関係機関と連携を図り、増産に向けて鋭意努力したい」と述べた。
議案審議で、奥平政彦常務は現在約2000㌧ある黒糖の在庫を12月までには、売却できる見通しになっていることを説明。安村社長は、農薬などの補助が行政を通して行われ、農家に直接行っていない状況について、何らかの改善策を講じたい考えを示した。株主の平良光男さんへの答弁。
52期の売上高は38億5744万円で、売上原価の36億6317万円を差し引いた売上総利益は1億9426万円となった。販売費や一般管理費を減じた営業損益は5億1493万円の赤字となったが、7億2998万円の補助金など大きく単年度決算は黒字となった。
工場別の原料圧搾量をみると城辺工場は11万557㌧と、前期を少し下回ったものの、春植・株出面積が増えて平年を上回る成績となった。伊良部工場は前期比1万541㌧(16・5%)減の5万3318㌧、多良間工場が同比2862㌧(10・6%減)の2万3893㌧と、いずれも振るわなかった。
糖度は台風などが影響し、3工場ともに過去5年間では最も悪い成績となった。城辺が14・04度、伊良部14・13度、多良間が13・22度。多良間は1994年の品質取引移行後、最も低かった。
新取締役は次の通り。(敬称略)
安村勇(社長)▽宮里和芳(工務部長)▽仲間時次(多良間工場長)▽渡久山和男(伊良部工場長)▽長浜哲夫(JAおきなわ前常務理事)▽菅靖治(三井製糖生産本部生産統括部前次長▽渡邊一郎(2010年、三井製糖上席執行役員総務人事本部長)▽木村洋介(11年、丸紅食品流通・原料部砂糖海外課長)