一般会計決算を不認定/工事金支払い遅滞理由に
多良間村議会
【多良間】開会中の多良間村議会(西平幹議長)の10月定例会は27日、2010年度の一般会計と特別会計の決算を審議した。一般会計については、多良間中学校増改築工事の機械設備工事請負代金のうち約1700万円が出納整理期間(5月末)を過ぎた6月30日に支払われたことが法律に違反しているとして不認定。10年前に議長を務めていた下地利男さん(79)は、「予算の不認定は初耳」と話す。国民健康保険事業など五つの特別会計の決算は認定した。
一般会計の決算は、全員が一致して認めなかった。10年度の事業予算に計上されながら、執行されなかった不要額が7700万円と多額なことも理由になった。
補助金適正化法では、当該年度の工事代金は5月末までに決済されなければならない。これを過ぎると補助金返還を求められる可能性もある。
地方自治法によると、議会の決算不認定は、決算やり直しなどの拘束力はない。議会は後日、認定しなかった理由や村長の意見を公表することになっている。
10年度の歳入総額は28億7279万円、歳出総額が26億2391万円。歳入歳出差引額2億4888万円から翌年度に繰り越すべき財源の6668万円を差し引いた実質収支額は1億8220万円の黒字となった。