誘殺灯で442万匹捕獲/アオドウガネ
前年比43万匹の減/今年5~7月
今年の5~7月に宮古地区において誘殺灯を使って捕獲したアオドウガネの数は442万2290匹と、前年に比べ43万560匹減った。県宮古農林水産振興センターが、このほどまとめた。生息密度の目安となる1基当たり捕獲数は2045頭と、同比159匹の減。可動式誘殺灯が2007年に大量導入された以降、1基の捕獲数は減る傾向にあり、効果が明確に出ている。
アオドウガネは、その幼虫がサトウキビの根茎を食い荒らし立ち枯れや株不萌芽の被害を与えている害虫。可動式誘殺灯は、同害虫の根絶を目指し大量導入された。
誘殺灯には固定式と可動式がある。今年の設置数は固定式464基、可動式1698基と可動式が全体(2162基)の約8割を占めた。捕獲数は可動式が328万6750匹、固定式が113万5540匹だった。
島別の1基当たり捕獲数は、宮古は2305匹と前年とほぼ変わらない。伊良部は、宮古より約3割少ない1580匹となった。可動式が大きな成果を挙げたとみられる。多良間は前年比110匹増えて301匹となったが、ほかの島より少ない。
可動式は被害状況や、生息密度に合わせて設置するため、効率的に駆除することができる。宮古は前の年の捕獲数が多かった所に、間隔を狭めて設置したため、数が減らなかったと推測されている。
月別には6月が最も多く297万2920匹。次いで7月の108万3280匹、5月の36万6090匹と続いた。可動式誘殺灯は、成虫が卵を産む時期の5~7月に設置している。
誘殺灯 アオドウガネの成虫を光りでおびき寄せて捕獲する害虫防除用設備。