特化した保育展開を/公立保育所あり方検討委
市長に委員会意見を提言
公立保育所等のあり方検討委員会(委員長・長濱政治副市長)は25日、同委員会がまとめた5項目の提言を下地敏彦市長に報告した。提言では、公立保育所による行政ならではの特化した保育の展開、5歳児保育のモデルケースとなる保育所の設置などを求めている。下地市長はこの提言を基に具体的なあり方について検討を進めていく考えを示した。
保育所長や学童クラブ代表、園児保護者など17人の委員で構成される同委員会は8月16日に設置。運営の効率化や定年退職に伴う保育士不足、多様化する保育ニーズに対応する体制づくりなど公立保育所の現状と課題などについて、これまで4回の委員会を開催し検討を重ね、提言をまとめた。
提言で求めているのは、①公立と私立のあり方の論議が必要で、特に公立は民間での保育が困難な障害児や病後児、休日夜間保育など行政ならではの特化した保育を展開すべき②地域の特色ある保育のあり方として5歳児保育を検討し、モデルケースとなる保育所を設置③配置は単純に旧市町村の地域割りとするのではなく、公立保育所が果たすべき機能、役割を重視。旧町村部には少なくとも公立が1カ所は必要④待機児童の解消や今後の乳幼児数を勘案し、公立の民営化や民間の法人化、定数増を図るなどして安心して子育てできる環境の整備が必要⑤適正配置については①~④を踏まえ実施する-の5項目。
長濱副市長は「提言を踏まえ、安心して子育てできる環境づくりと保育行政に取り組んでいただきたい」と提言を手渡した。下地市長は「公立保育所をどうすべきかは市の大きな課題。それについて一つの方向性を提言してもらった。この提言を尊重し、具体的な策を進めていきたい」と語った。