サモアなどへ職員5人派遣/宮古島市
現地の水道事業を支援へ
2011年度「サモア水道事業運営(宮古島モデル)支援協力」の専門家派遣に伴い宮古島市の下地敏彦市長は2日、市役所平良庁舎で会見を開き派遣の概要や趣旨などについて説明した。
同事業は国際協力事業団(JICA)が費用を負担し、昨年度も市の職員がサモア独立国に派遣され、浄水場管理指導などを行ってきた。
この取り組みは、3年間の事業で今回は漏水対策、来年2月にも職員を派遣し浄水場管理に関する技術指導を行う予定。
会見で下地市長は「島しょ型の水道管理に関する宮古島市の技術を国内外にアピールする良いチャンスでもある。しっかり頑張ってきてほしい」と激励した。
今回、同事業で派遣される市職員は、梶原健次市上下水道部下水道課長補佐(総括・コーディネート)、下里和広同部工務課施設係長(総括補佐・設計・マッピング・浄水場管理指導)、前里忠義同部工務課長補佐(漏水対策指導)、岸本隆同部工務課技師(同)の4人。
4人は5日から27日まで、サモアに派遣されサモア水道公社側と現状や課題、業務体制の確認などを行っていく。
サモア水道公社では、高い漏水率(60~70%)が水道経営を圧迫し、水道料金の徴収率も10%程度で水道事業そのものが成り立たない状況となっていることから、同事業を活用して漏水管理計画策定を中心とした指導を行っていく。
そのほか、県「水ビジネス検討会」のメンバー企業が今月3日~12日まで水道事業をはじめとしたビジネス展開の可能性を探るため、サモア、フィジー、トンガの3カ国を訪問。それに市上水道部の上地昭人会計課長も同行し、ビジネスの可能性を模索するための調査に参加する。
下地市長は水道事業を通した国際貢献が今後、市にとってビジネスへと展開し、さらにそこで得た経験が宮古の水事業の充実化につながることを願い5人の活躍に期待を寄せた。