行雲流水
2011年11月2日(水)23:00
文化の日(行雲流水)
きょうは「文化の日」。新憲法の公布日(昭和21年11月3日)を記念して「自由と平和を愛し、文化をすすめる」日だ
▼「憲法記念日」は5月3日だった。新憲法に由来する祝日が2回あるのはなぜか、疑問なしとしない。11月3日は、戦前は「明治節」だった。これを継承するための単なる衣替えではなかったのかどうか
▼調べてみると、憲法記念日制定にあたって衆議院と参議院の意見が対立、妥協の産物として「文化の日」が生まれたようだ。衆議院は5月3日(施行日)を、参議院は11月3日(公布日)をそれぞれ主張。結局、参議院側が折れ、その代わり11月3日を「文化の日」とすることで妥協したようだ
▼参議院議員でもあった作家の山本有三氏が参議院文化委員長として発表した談話が残っている。11月3日は「戦争放棄を盛り込んだ新憲法公布の日で忘れがたく、自由と平和を愛し、文化をすすめる、そういう文化の日ということにわれわれは決めた」
▼文化の日の行事としては、全国的には文化勲章授与式がポピュラーだが、地域の行事としては〝なんでもあり〟だ。博物館が入館料をタダにすることはわかりやすいが、夜の文化をすすめる社交街まである。法律は一度決まると、一人歩きするもののようだ
▼宮古島では文化の日に連接して「生まり島・ミャーク大会」が開催される。第1回大会を成功させ、将来は輪をひろげて、全国から観光客を呼び込む魅力的な一大イベント週間へと発展させたいものだ。現代版「ミャークヅツ」の創設だ。