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社会・全般
「下地地域づくり」子どもと高齢者を地域の中心
下地地域づくり協議会
合併により、地域が疲弊していくことを懸念し、最初に「地域づくり協議会」を立ち上げたのは下地だった。2006年12月に設立総会を設け、翌年から「新春健康ウオーク大会」、キビ収穫を終えて「第一回ぶがりのーす演芸会」など次々と地域ならではの企画を打ち出していった。川満省三会長は「下地地区の活性化に向けて地域住民が知恵を出し合い、連携して自らの地域を自らの手でつくり育てることが求められる」とし、運動会や敬老会なども手作りの温かさを盛り込む。
設立三年目を迎える同協議会。八つの部会に分かれ、活動する。総務広報部(下地信男部会長)、地域安全部(池村英三部会長)、生活環境部(松永恵茂部会長)、福祉部(仲里成幸部会長)、健康スポーツ部(川満稔部会長)、青少年育成部(川満武仁部会長)、文化振興部(川満好信部会長)、女性部(砂川勝美部会長)。
年間の事業は、五月に定期総会、六、七月に池原公園の管理作業、八月に地区内危険個所の点検と夜間パトロール、九月に校門前でのあいさつ運動、九月に地区敬老会支援、九月に十五夜フェスタ、十月に大運動会、育苗ハウスの整備、十二月に高齢者見守り隊(声かけ運動)、一月に花づくり運動、成人を祝う会、三月に「ぶがりのーす演芸会」。企画の随所に見られるのは手作りの温かさ。
ぶがりのーす演芸会 キビ収穫を終えた三月中ごろに改善センターで行われる。保育園の子どもたちの遊戯や中学生の三線演奏などで癒やされる大人たち、名の通り、疲れを治す演芸会だ。ここでは、一年間に頑張った児童生徒たちを表彰して、激励するのも地域ならではの趣向。ちなみに今年は書道や作文、スポーツで優秀だった九十人の子らが表彰された。
大運動会 十月に下地小学校グラウンドで行われる大運動会は、子どもからお年寄りまで参加。懐かしいワーガニまわしや親子フォークダンス、かけっこと、二十余の種目を一日中楽しむ。何より、お昼は同協議会の女性部会がおむすびと豚汁を作り全員に振る舞うという一体感がうける。
敬老会 老人福祉月間の九月に行われる。行政支援ではあるが、下地ならではの取り組みは、折り詰めを女性部会と農漁村生活研究会が心を込めて作り、お年寄りに喜ばれている。昨年は、三百食を地元の素材を利用したナンコウ、パパイアなどの煮物にドラゴンフルーツのゼリーなどが添えられた。
池原公園の清掃 年間に五回行われる公園の清掃は、子ども会と老人会が中心。少ない活動費を浮かすため、市から委託を受け、日曜日を利用して行われる。みんなで力を合わせれば清掃もピクニック気分。お年寄りにとっては健康保持にもなるとして楽しみながら行われている。
育苗活動 このほか、地域を花いっぱいにしたいと育苗ハウスの整備にも力を入れる。休耕のほ場にコスモスやヒマワリなどを植え付け、フラワーゾーンを設け道行く人たちの目を楽しませている。中でも町のころから毎年行ってきたトライアスロンのフラワーボード。今年もサルビアとマリーゴールドの黄と橙で絵文字を作る。ポット四千個、プランター二百個を予定している。改善センター前の上地護岸通りには三百㍍にわたってヒマワリが咲き出した。
「地域の結束力を再び」会長 川満省三さん(下地字上地)
合併で地域が活力を失ったらいけないと、翌年の十二月に協議会を立ち上げた。最初、活動費も少なく、思い通りのことができなかったが、発足翌年から池原公園の管理費が入るようになり、一昨年からは事業も活発化している。年に五回行われる公園清掃は、日曜日、親子やお年寄りが参加し、楽しみながら活動している。
役員には、八つの部落(与那覇・上地・洲鎌・入江・嘉手苅・高千穂・川満・来間)と上地・川満団地の十人の自治会長にも参加してもらい、事業計画を立てる。事務局は行政支援で、地域づくり課(長間健二課長)が担当し応援してくれる。
それぞれの行事にしても、地域の皆さんが全員参加の形で下地らしさを出していきたい。そのために、「ぶがりのーす演芸会」では、子どもたちを舞台に上げ、農作業で疲れたお年寄りに楽しんでいただく。公園作業でも子どもたちと高齢者が中心。地域の結束力はそこから生まれると思う。