学校規模適正化で視察/市教育委
名護市久志小中学校など/課題解決のレクチャー受ける
【那覇支社】市教育委員会(宮國博委員長)の学校規模適正化先進地視察団のメンバー4人は9日、名護市教育委員会を訪れ、規模適正化により統合する同市の久志小中学校の事例について説明を受け、同校の視察を行った。過疎化により同市二見地区以北の4小学校(天仁屋小、嘉陽小、三原小、久志小)を暫定統合し、2012年度から中学校との統合で小中一貫教育校となる経緯などの説明を受けた。学校統合で起こった課題や、それに対処するまでの名護市教育委の取り組みなどのレクチャーを受けた。
一行は視察団は6~7日までの日程で、学校規模適正化の取り組みを行った新潟県上越市を視察。9日には県内の先進事例である名護市を訪れた。同市教育委員会の渡具知武美教育次長から、同市二見以北小中一貫校教育の構想過程についてのスクリーンを使っての説明を受けた。
渡具知次長は、児童の教育環境整備を最優先して構想を進めた経緯を説明。小中一貫校という新たな形は、小規模校であるが故に可能だったことなどや、地域や保護者の理解を得るまでの経緯などを話した。
宮國教育委員長が「地域の理解を得るのにどれくらいの時間がかかったのか」と質問したのに対し、渡具知次長は「足かけ3年をかけた」と述べ、「くまなく地域に足を運び説明会を開いた」と説明した。
また、宮古島市へのアドバイスとして、「子どもたちにとって、良い教育環境づくりを目指し、粘り強く地域に説明し理解してもらうことに尽きる」と述べた上で、「保護者や地域の思いもしっかりくみ取りながら、地域の活性化に、どう対応するかについて検討してほしい」と話した。
視察を終えた宮國教育委員長は「宮古島市の学校統廃合理由と、先進地の状況はまったく同じ」と述べ、「方法論はこれから議論されるが、許された時間も残り少ないので、地元の方々に対して誠心誠意、説明を行い十分な理解を得たい」と話していた。