被災地からメッセージ/東日本大震災
宮古青年会議所 宮古島災害フォーラム
2011宮古島災害フォーラム(宮古青年会議所主催)が26日、3月11日の東日本大震災で被災した岩手県から、陸中宮古青年会議所の杉本裕樹理事長と宮古商工会議所青年部の池田篤司専務理事を招き、平良第一小学校で行われた。宮古青年会議所の中尾忠筰理事長の進行で、杉本理事長と池田専務理事が発災時や震災直後の様子、仮設住宅の問題などの質問に答える形式で行われた。
「被災地からのメッセージ~いま自分にできること~」と題したパネルディスカッションで両氏は「今回の震災被害を風化させることなく、いつまでも復興に向けて取り組む被災地を見守ってほしい」と話した。
さらに、「想像を絶したこの規模の災害では今までの防災訓練は役に立たなかった印象が強い」と述べ、「自分は自分で守る訓練が大切」と強調した。
パネルディスカッションは冒頭、3月11日発災時の生々しい映像がスクリーンに映し出されると会場は水を打ったように静まりかえり、参加者は真剣に映像に見入っていた。
震災直後の情報入手の困難さにも触れ「被災地にいた自分たちが一番情報を得ることができなかった」と体験を振り返り、情報の速い伝達と災害時に使える情報通信の仕組みを整えることが肝要であると指摘した。
仮設住宅については、寒冷地という地域特性から阪神淡路大震災で仮設住宅として使われたプレハブが寒冷地の仕様に合わず「いろいろな問題が起きた」と体験を通しての具体的な事例などを挙げ、細かい危機管理の必要性を説いた。
フォーラムでは市防災危機管理係の川満秀海主管が市の防災計画の見直しとそれに伴う防災マップ見直しについて説明した。
このフォーラムは宮古青年会議所と平良第一小学校児童会が実施した希望のツルプロジェクトで3000羽の折り鶴などを宮古市の小学校に送ったことが架け橋となって実現した。