新議長に平良隆氏選出/市議会臨時会
副議長は富永元順氏/現職下地、棚原氏の辞職受け
宮古島市議会(下地明議長)は29日の臨時会で議長と副議長の選挙を行い、投票の結果、議長に平良隆氏(61)、副議長に富永元順氏(58)を選出した。任期を2年残す下地議長と棚原芳樹副議長から辞職願の提出を受け、実施された選挙で、平良新議長は「多くの皆さんの知恵を借りて誠心誠意頑張りたい」と抱負を述べた。野党議員は今回の正副議長交代を「与党内の権力争いだ」として、辞職についての採決時には議場を退席した。
下地議長と棚原副議長は、2009年11月に就任。任期は4年間だが、「一身上の都合」を理由に任期を2年残して今回、2人が辞意を示したことから、与党議員団の中で今月中旬から人選が進められていた。
選挙は投票で行われ、出席議員全員が無記名で投票を行った結果、議長選では平良氏が14票、下地智氏11票、副議長選では富永氏14票、長崎富夫氏11票で、平良、富永氏の当選が決まった。任期は下地、棚原両氏の任期満了期日だった13年11月12日までとなる。
当選承諾のあいさつで平良新議長は「多くの市民の知恵を借りて、市の発展のため一生懸命、誠心誠意頑張りたい。皆さんの温かい協力をお願いしたい」。富永副議長は「これから向こう2年間、新議長の補佐役を誠意を持って果たしていきたい」と語った。
議長、副議長の職を辞した下地氏と棚原氏もあいさつに立ち、今後は一議員として宮古島発展のために頑張る考えを示した。
正副議長辞任についての審議の中で、野党議員を代表し下地智氏が「今回の交代劇のシナリオは、2年前の市議会議員選挙の直後に与党内で人選作業の筋書きがすでにされていたとの報道がある。こういった与党内の権力争いの席にわれわれがいることは好ましくない」と発言。正副議長の辞職についての採決時に野党議員11人全員が議場を退席した。
議会終了後、取材に答えた平良新議長は「今回の議長辞任は一身上の都合によるもの。辞意の表明を受け、17日ごろから人選作業に着手した」と野党側の主張を否定した。