活車エビを初出荷/宮古島漁協
前期比5㌧増の25㌧見込む
東京都、愛知県などの水産市場への上場に向け、宮古島漁協(小禄貴英組合長)は1日、高野車海老養殖場で育成する活車エビ130㌔を初出荷した。今期の車エビ生産は前期に比べ5㌧増の25㌧を見込み、約1億円の売上高を予想している。初荷セレモニーで、小禄組合長や県、市の関係者らが、安全輸送と高品質の高値の売買を祈願した。
1997年度に車エビ養殖事業はスタートし、今年で14年になる。生産が順調
推移し、2002年度には34㌧の好記録を達成した。その後、車エビの体調不良などで11㌧まで落ち込んだ。砂の入れ替えで育成対策を強化。その結果、07年度以降は安定的に20㌧以上の生産実績を上げた。
初出荷した車エビは全長約15㌢。5月までの育成期中には、最大全長が20㌢余となる。化粧箱に入れた車エビは木くずで覆われ、12度保冷で仮眠状態のまま出荷された。
セレモニーで、小禄組合長は「今年も初出荷を迎えることになった。県内では、車エビは高値で推移しており、本土市場でも高値が期待できる。贈答品・お歳暮に最適だ」と述べた。
宮古農林水産振興センターの仲宗根盛和所長は「市場での高い評価は、これまでの養殖技術向上に対する養殖場職員と関係機関の取り組みの成果である。そのことが安定的な車エビの出荷に結びついている」と評価した。
長浜政治副市長は「高品質の車エビを生産し、本土市場へたくさん売り込んでほしい。それによって宮古島漁協に活力が出る。大量生産と高値の売買に期待する」と語った。
この後、車エビ料理の試食が行われた。参加者らは「新鮮で身が締まり、おいしい」と感想を話していた。