前年比2億6000万円の増/11年肉用牛競り実績
年間通して高値安定
JAおきなわ宮古家畜市場と多良間家畜市場の12月期肉用牛競りが9日に開かれ、両市場の2011年販売実績がまとまった。総販売額は26億1531万円となり前年実績を2億6849万円上回った。成牛を含む1頭当たり平均価格は万9548円(前年比3万1148円高)、平均キロ単価は1298円だった。11年の競り価格は1月の初競りから好調に推移。計画交配による系統の統一と安定が高値取引をけん引した。
11年の上場頭数は宮古市場が6113頭、多良間市場が1425頭の計7538頭。成立頭数は宮古市場が6069頭、多良間市場が1413頭。
宮古市場における子牛1頭平均価格は35万8867円で、年間を通して高値で推移した。最も高い平均価格は3月競りの39万2010円で、2月の37万7069円、1月の35万9618円と続いた。最安値は7月の33万円台。
平均キロ単価も1301円と高値だった。1200円を割り込む月はなく、安定した価格で推移した。
宮古市場のみの年間総販売額は21億7796万円。
一方、主に偶数月に開かれる多良間市場での1頭当たり平均価格は30万9523円、平均キロ単価は1280円だった。宮古市場に比べると安値傾向だが、大きな価格変動もなく1年間の取引を終えた。総販売額は4億3735万円。
40年は宮崎県で発生した口蹄疫が影響して一定期間価格が低迷したが、同問題が終息した秋以降は販売価格も回復に向かった。
この流れのまま11年の初競りを迎え、宮古市場では全体で1億9300万円を販売して好調なスタートを切った。その後2月から3カ月連続で2億円越えの大商い。子牛価格の安定が全体の販売額を押し上げた。
JA宮古地区畜産振興センターの下地孝志センター長は「計画交配によって系統がそろっている市場として評価があったと思う」と話し、11年における高値取引の要因を説明。今後の課題として①競り上場頭数の増加(増頭)②高齢化に伴う後継者の育成③飼養管理の徹底-などを挙げた。