抗議決議を全会一致で可決/市議会定例会
前防衛局長不適切発言
宮古島市議会(平良隆議長)12月定例会の2日目が9日、開かれた。市議会運営委員会(上地博通委員長)から提出された、前沖縄防衛局長の不適切発言に抗議し防衛大臣の責任明確化を求める抗議決議と、米軍普天間飛行場の辺野古移設に反対し環境影響評価書の提出断念を求める意見書をいずれも全会一致で可決した。議案質疑では市などが出資する第三セクターのコーラル・ベジタブル社が法人税など計18万円を期限内に収めていないことなどが明らかになった。
田中聡前沖縄防衛局長の不適切発言とは、米軍普天間飛行場代替施設建設に係る環境影響評価書の提出時期について「これから犯す前に犯しますといいますか」との趣旨の発言をしたと報じられているもの。抗議決議では同発言を「人間の尊厳を踏みにじるものであり、到底看過できるものではない」と抗議の意を示すとともに、防衛大臣の責任を明確にするよう求めている。
意見書では、政府が年内に環境影響評価書を提出する方針を示していることについて「県内移設に反対を求める県民の総意を無視するもの」と反発。普天間飛行場の県外・国外移設を求めるとともに、同評価書の提出断念を要請している。
抗議決議案と意見書案は議会の冒頭に提出され、いずれも全会一致で原案通り可決された。
今定例会提出議案に対する質疑では、亀浜玲子氏が報告案件のコーラル・ベジタブル社の2010年度(第12期)決算の中に、18万円の未払法人税などがあることを指摘。市当局の把握状況をただした。これに対し上地廣敏農林水産部長は、11月30日までが納期となっていた市民税13万円、県民税5万円が未納となっていることを認めた上で「早期に支払う予定と聞いている」と述べた。
一般会計補正予算案で生活保護扶助費1億9228万円を計上している理由について、国仲清正福祉保健部長は、2011年3月現在で700世帯だった生活保護受給世帯数が同11月には745世帯に増加し、前年比で生活扶助費が1753万円、医療扶助費が9811万円増加していることを説明し、理解を求めた。長崎富夫氏の質問に対する答弁。