保護区域の設定で質疑/市議会常任委
ヤシガニ条例で経工委
宮古島市議会の総務財政、経済工務、文教社会の常任委員会が12日、市役所平良庁舎で開かれ、それぞれ2011年度補正予算や条例案など付託された議案の審議を行った。経済工務委員会(嵩原弘委員長)では、今議会に新たに上程された「ヤシガニ保護条例」の審議が行われた。委員からは「保護区域はどのように設定するのか」「ヤシガニ保護監視員の数は何人か」などの質問が出た。
保護区について市みどり推進課の亀浜正博課長は「これまでの調査に基づいて保護区は決めていく。保護区については公告縦覧で市民に知らせる」と説明した。
委員からはさらに、保護区に指定された地域が私有地で、今後その土地に手を入れる可能性がある場合の取り扱いについての質問が出た。
亀浜課長は同保護条例の第4条(財産権の尊重)を示し「保護区域指定に関しては所有者の同意を求めるが、開発などで保護区指定に不都合がある場合は、その部分の指定をはずす。または指定しない」と説明した。
また、監視員については、同条例策定協議会(座長・藤田嘉久琉球大学大学教育センター非常勤講師)を再び招集し、監視員の人数、ボランティアとするか、予算を計上して日当制にするかなどの意見を集約する方針を示した。
同委員会ではこのほか、市農林水産部管轄の一般会計補正予算の説明を担当部課から受けた。
文教社会委員会(佐久本洋介委員長)では、福祉保健部管轄の一般会計と特別会計補正予算案、市地域密着型介護事業所設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例を審議した。
国民健康保険事業特別会計予算案では、歳出で税徴収員の報償費が600万円減額されている理由について委員が質問。それに対し下地昭雄国民健康保険課長は、当初予算では前年度実績を基に徴収員15人の報酬を月平均15万円と試算し1年分2700万円を計上していたが、上半期の実績は1人1カ月平均万円程度にとどまっている状況を説明。今後、徴収率が向上し、支払い報酬が増加しても、600万円ほどは不用となるとの見込みを示した。
総務財政委員会(嘉手納学委員長)では、企画、総務部管轄の一般会計補正予算案と市暴力団排除条例を審議。暴力団排除条例については安谷屋政秀総務部長らが、県では10月1日から施行しているほか、県内36市町村で制定済みで、未制定の市町村も今年度中には議会上程が予定されていること、県の条例では違反者に1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処す罰則規定があることなどを説明した。