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美ぎ島net
2011年12月17日(土)23:02

シリーズ 島のくらしと環境<6>

飲み水を安全に保つために
「浄化槽の日」「下水道の日」で啓発

 環境省は、「廃棄物処理法」の施行日(9月24日)を「清掃の日」、「浄化槽法」の施行日(10月1日)を「浄化槽の日」として、この1週間を「環境衛生週間」と銘打ち、ゴミゼロ社会や浄化槽の徹底を啓蒙している。宮古福祉保健所では毎年、浄化槽の維持管理に関する啓発イベントを行う。浄化槽は微生物の働きで家庭から出る汚水を浄化し放出する設備。2001年に法律が改正され、新築の家は合併浄化槽の設備が必要となった。


 合併浄化槽とは、トイレからの汚水と生活雑排水(台所・風呂・洗濯機からの排水)とを併せて処理する浄化槽のこと。法律改正以前は、単独処理浄化槽(みなし浄化)がほとんどだった。いわゆる、トイレだけの汚れが処理され本管に流される仕組み。宮古の場合、それ以前、トイレの水も地下にそのまま流すという三層式浄化槽がほとんどだった。下水道の加入率がなかなか伸びないのも、こうした古い家屋があるためといわれている。

 公共下水道の整備は平良西里、下里、東・西仲宗根、荷川取などの人口密集地を対象に1990年から本格的な事業が始まった。市下水道課のまとめによると、2010年度末の加入率は57・4%。県内11市中9番目と低水準ではあるが微増とのこと。各戸から下水道管に引き込む配水管の工事費が、一世帯平均25万円かかることなどが伸び悩みの主な背景となっている。

 また、宮古島市の世帯数(23、610)のうち、下水道接続世帯は1774軒、農漁業集落排水接続世帯は382軒で11・7%の接続率。中でも農漁業集落排水は平良地区の久松・池間・宮島・高野、城辺地区の比嘉・加治道、下地地区の与那覇・上地・洲鎌・川満で整備されており、上野地区・伊良部地区・多良間村ではまだ整備計画がない。下水道・農漁業集落排水接続世帯は下地地区が30.1%、平良地区が14・1%、城辺地区が7・2%となっている。(宮古島市上下水道部の「地下水水質保全調査報告書」より)

 排水が環境に悪影響を及ぼすことを懸念した国は、1961年、建設省(現在、国土交通省)、厚生省(現在、環境省)がタイアップして全国一斉に9月10日を「下水道の日」とした。地下水に頼る宮古島では特に真剣に取り組まなければならない問題の一つだ。

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