新規就農者増える傾向/09年41人 Uターン青年など増加
県宮古農林水産振興センター農業改良普及課のまとめによると、2009年の新規就農者は41人で、前年より4人増えた。現在の農業を維持していく上で必要な新規就農者の補充率は専業農家(2529戸)でみれば65%、中核農家(754戸)を基に算出した場合は108%となった。青年農業者数(15歳以上40歳未満)は、825人に上った。
05年に12人だった新規就農者は、07年26人、09年41人と着実に増加。05-09年の5年間で134が新規就農した。
普及課は新規就農者増加の要因に①他産業の不景気や両親の高齢化に伴うUターン就農青年の増加②他産業を退職後に就農する中高年齢者の増加③圃場整備や地下ダムなど農業基盤の充実④新規就農基礎講座や就農サポート講座の開設-などを挙げている。
09年の新規就農者41人の年齢別内訳は、青年27人、中高年(40歳以上60歳未満)が14人。
就農の動機は「農業に魅力を感じたから」(17人)と「有機栽培に興味がある」(12人)-が多かった。「自由に時間が取れる」「自然や動物が好き」などの声もあった。
青年農業者(調査対象207人)の営農類型は、単作では野菜33人と果樹の32人が多く、地下ダムの水を利用した高収益農業へのシフトがうかがえる。
09年度の新規就農基礎講座には延べ191人、就農サポート講座に延べ397人参加した。
下地秀一課長は「今後とも就農支援講座の開設や、青年農業者リーダー研修、農業経営改善計画作成、組織育成指導を通して、意欲ある担い手の育成確保を図るとともに、関係機関と連携し、営農指導を強化したい」と話している。