製糖操業がスタート/11-12年産キビ
平均糖度は基準帯内
宮古本島内の製糖2工場と宮古製糖伊良部工場は11日、2011-12年産サトウキビの製糖操業を開始した。初日は3工場合わせて2437㌧のサトウキビが搬入され、平均糖度は沖縄製糖宮古が14・21度、宮古製糖城辺が13・39度、同伊良部が14・79度。各工場とも基準糖度帯(13・2~14・4度)内か、それを上回る取引が行われた。今期宮古地区全体の生産量は24万7000㌧、前期に比べて7万6000㌧の大幅な減産が見込まれており、高品質取引が期待されている。
沖糖宮古
沖糖は今期9万8000㌧の原料搬入を見込む。前期の実績に比べると3万6700㌧の減産となる。操業は54~56日間を予定しており、歩留まりは12・65%を目標に製糖を行う。
初日は1250㌧を搬入し基準糖度帯を上回る原料は全体の42・68%、基準糖度帯は38・6%だった。1㌧当たりの農家平均手取額は約2万1662円。
農業関係団体の代表が参加した開始式で、砂川玄悠専務は「昨年の厳しい気象条件の中、農家の努力で9万8000㌧の生産量を確保できた」と話した。
宮糖城辺
宮糖城辺の搬入量見込みは8万9000㌧(前期比2万1000㌧減)。操業期間は61日間を予定。
初日は794㌧を搬入した。基準糖度帯以上の原料は全体の13・83%、基準内は45・88%だった。農家の平均手取額は約2万1343円だった。
開始式は午前10時30分から行われ、安村勇社長や下地敏彦市長ら関係者がキビの束を機械に投げ入れて今期操業の開始を告げた。
安村社長は「今期サトウキビは生育旺盛期の長雨と日照不足、台風の影響で減産が見込まれる」と厳しい現状を指摘。ただ「品質は昨年より良い。農家のサトウキビを1本たりとも残さず製糖に取り組みたい」と決意を示した。
宮糖伊良部
宮糖伊良部の開始式では宮糖の安村社長ら関係者がキビ束をベルトコンベヤーに投げ入れ、操業が本格化した。鏡開きで景気づけし安全操業を願った。
年明け操業は2005年以来、7年ぶり。平均糖度は前年同月日と比べ1度高い14・79度となり、品質は最高のスタートを切った。
今期は4万1000㌧を見込んでおり7年ぶりに5万㌧を下回った。反収は平年の7・8㌧より2・3㌧減の5・5㌧を予想。
操業日数は3月末までの80日間を予定。
操業初日は、手刈りの393㌧が搬入された。基準糖度帯以上(14・5度)が61%を占めた。農家の1㌧当たりの平均手取額は約2万2301円。
セレモニーで、安村社長は「生産農家が丹精を込めたサトウキビは、1本たりとも取りこぼしがないように取り組んでいく」と決意を新たにした。