糸モズク収穫始まる/平良狩俣
色艶良く品質上々
伝統的な養殖モズク産地の平良狩俣で、糸モズクの収穫が始まっている。今年のモズクは色艶や粘り気が良く高い品質という。モズク価格は、過剰在庫のために低迷していたが、昨年はやや持ち直した。生産者らは、今期の一層の回復に期待している。
伊良部勝さんは、昨年10月に網に種を付けて沖に出し、栽培管理を経て収穫にこぎ着けた。収穫開始は日照不足により平年より約半月遅れた。
19日は午前7時半に狩俣漁港を出航、午前11時までに24箱(約1㌧)を収穫した。1枚の網から取れる量は、平年よりやや少ない。伊良部さんは、天候の回復による生産の挽回を願った。
水産関係者らは、現在のモズク在庫について、昨年5月の台風被害による県内の生産減や、狩俣の糸モズクが東日本大震災の津波の影響で流されたこともあり、ほぼ底を突いたと推測。その上で「今年のモズク価格は、上昇するだろう」との見通しを示した。
糸モズクは、生産量が少ない割に需要が多いことから、太モズクと比べて価格は高い。昨年はキロ単価120~130円で推移した。糸モズクの収穫は3月末まで行われる。