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社会・全般
第14回平良好児賞受賞 森田 たもつさん(50歳)
若者たちの刺激に
授賞式のあいさつで「細く長く書いていきたい。それが宮古島に文学という根を広げることにつながると思う」と抱負を語った。現在、宮古島を題材にした長編小説を構想中。「現代社会をテーマに普遍的なものを盛り込んでいきたい。文学を目指す宮古島の若者たちの刺激になれば」 受賞作の「蓬莱の彼方」には4編の短編小説が収められている。うち3編は県内文学賞の受賞作品だ。
小説を書き始めたのは5年ほど前。自分の力を試してみようと応募したのが次々と文学賞に輝いた。「応募したのが全部賞につながったのではない。落ちたのもたくさんありますよ」
歯科医のかたわら暇を見つけては小説を書いている。書くのはもっぱら朝と夕のそれぞれ30分間。集中できる時間はそれぐらいという。
「小説が書けるというのは、何か授かり物という感じがする。そんな気持ちを大事に、ゆっくりと長く書いていきたい」と話す。
書くスタイルは、出だしで場所や時間を数枚で切り取り、次はラストシーンに向かう。「後は間を埋めていけばいいが、これが思った通りに行かない場合が多い。それも小説を書く楽しみの一つ」
本は冒険小説や歴史、エッセーなど何でも読むが、人と人が織りなすドラマが一番好きだ。「宮古のようでいて宮古ではない。限定した場所や雰囲気ではなく、幅広い地域で読めるような、そういった小説を書いていきたい」
森田たもつ(もりたたもつ、本名・森田保) 1959(昭和34)年生まれ。50歳。平良出身。宮高、奥羽大学歯学部卒。歯科医師。家族は妻と娘2人。平良西里在。