学校規模適正化説明会が一巡/最後に砂川地区
市教委、意見集約で議論へ
市教育委員会(宮國博委員長)は1月31日、城辺の砂川中学校の体育館で「宮古島市立学校規模適正化基本方針説明会」を開いた。園児・児童・生徒の保護者や住民ら約60人が参加。委員会は「砂川中学校、西城中学校、福嶺中学校、城辺中学校は2016年度をめどに1校に統合する。また幼稚園を含む砂川小学校、西城小学校、福嶺小学校、城辺小学校も16年度までに統合する。適正規模の実行期間は、2011年度から18年度までの8年間を基本とする」と方針を示した。フロアの参加者らは、不安と複雑な表情を見せていた。
この日の説明会で全12カ所を一巡した。教育委員会では、今後各地の意見を集約した上で議論を交わすことにしている。宮國委員長は、これまでの説明会の中で「再度説明会を開く」と明言していた。
教育委員会は2011年3月、市学校規模適正化検討委員会から「宮古島市立学校規模適正化基本方針」の答申を受けた。教育委員会は答申に盛り込まれた4点の意見に新たに2点を加えて基本方針を決定した。6点は▽集団活動や特色ある教育活動がより必要なこと▽より充実した学校施設・設備が必要なこと-などの内容。
この日の説明会で、フロアに参加した検討委員の下地博盛市議は「検討委員会では、中学校の統廃合を先行する中で、中学校に良い結果が得られた後に、小学校の統廃合を検討してもよいことになっていた」と教育委員会の方針である幼稚園を含む小学校の統廃合に疑問を投げ掛けた。
フロアの砂川明寛市議は「将来の子どもたちのことを考えるとき、地域は将来を見据えて真剣に話し合わなければならないと思う。私は適正規模に持っていくことは妥当だと思う」と述べた。
同じく男性(75)は「統廃合有りきであり、統廃合には反対。地域と学校は不離一体であり、統廃合で学校が無くなることは無念だ。見直しも選択の一つ。見直すことで、物事は前に進む」と強調した。
宮國委員長は「学校統廃合を何が何でもやるということではない。教育委員会で議論を深めていく。城辺地域に新たな教育エリアを設定したい」と述べた。
川満弘志教育長は「少ない人数の子どもたちは、競争やチャレンジ、目標の欲求を満たすことができるのか。子どもたちの欲求を満たすためには適正規模配置をすることだが、それが大きな課題である」と語った。