職員3人サモアへ派遣/宮古島市
水場の管理・運営を指導
サモアの水道事業を支援するため、宮古島市(下地敏彦市長)が4日から、市上下水道部の職員をサモアに派遣する。2週間の滞在日程で3人を派遣、主に浄水場の管理・運営に関する調査と技術指導を行う。
この派遣事業は、「サモア水道事業運営(宮古島モデル)支援協力」に基づいて実施される。宮古島市の緩速ろ過(生物浄化法)による浄水処理および漏水対策の経験と技術をサモア水道公社へ移転することで同公社の水道事業運営体制の確立を図る。今年は3年事業の2年次で市職員ら専門家の派遣は通算3回目。
今回派遣する市の職員は上下水道部会計課長の上地昭人さん、同部下水道課長補佐の梶原健次さん、同部浄水課水質保全係調整官の野原弘明さんの3人。
このほか信州大学名誉教授の中本信忠さん、NPO地域水道支援センター新潟支部長の荒川朋明さん、JICA(国際協力機構)沖縄市民協力課の富山健太さんが同行する。
現地での具体的な業務はアラオア浄水場における▽雨期の濁水状況調査▽浄水場の管理・運用状況調査▽ろ過池生物膜の状況調査▽浄水場の維持管理方法の検討-など。
2日午後、平良庁舎で会見した下地市長は「派遣職員は、途上国での活動を通じて技術力と問題解決能力の向上を図るとともに、水道分野における国内外の動向にも見聞を広めて、市民サービス向上につなげてほしい」と激励を込めた。
現地で総括・コーディネートの役割を担う梶原さんは「サモアに行くのは4回目なので現地の方との面識も深く、突っ込んだ話もできる。さらに良い協力関係を築いて喜ばれる技術協力をしたい」と話した。