養殖アーサを初収穫/西原漁業研究会
昨年より40日遅れも品質上々
西原漁業研究会(仲間正宗会長)の養殖アーサ(和名・ヒトエグサ)が3日、平良の大浦湾で初収穫され同日、宮古島漁協主催の試食会と豊漁祈願が行われた。今年の収穫開始は日照不足が生育に影響し、昨年より約40日遅れたが、品質は緑の色乗りが良く、上々という。収穫は3月下旬ごろまで続き、生産量は約3㌧を見込んでいる。
昨年11月に、種付けした網を沖に出し、雑草を除去する栽培管理などを経て、収穫となった。
初収穫されたアーサは、約160㌔。研究会の会員は5人で、収穫したアーサの一部は漁協が買い取り、生や加工品を直売店で販売している。5日の朝市では、初収穫のアーサも扱う。
セレモニーでは、取れ立てのアーサを使った天ぷらが振る舞われた。参加者らは「磯の香りが、とても良く絶品」と太鼓判だった。
小禄貴英宮古島漁協組合長は「天候不良の中で、収穫にこぎ着けたのは会員の努力のたまもの」とたたえ、その上で、天気の回復による豊作を祈念した。
宮古島漁協では2008年9月に、アーサ養殖の漁業権を取得し大浦湾で養殖を開始した。年度別の生産実績は08年度2・9㌧、09年度2・3㌧、10年度が4・0㌧。現在、漁業権の区域見直しにより、養殖可能面積が拡大し、12年度は増産の見通しとなっている。