市の新年度予算345億円/各部に最終内示
前年度比5.3%増/新ごみ処理施設整備10億円
宮古島市は9日、2012年度一般会計当初予算案を各部に最終内示した。総額は345億600万円で、11年度当初予算額326億8000万円に比べ18億2600万円(5・3%)の増となった。生活保護世帯が増加したことに伴い生活保護費が伸びたことや新ごみ処理施設整備、エコアイランド推進事業を盛り込んだことが主な要因。乳幼児医療費助成事業として通院費と入院費助成の対象年齢をそれぞれ引き上げる。歳入全体に占める自主財源の構成比は16・8%、依存財源は83・2%で、依然として国、県に頼らざるを得ない厳しい財政状況だ。予算案は3月5日開会予定の市議会3月定例会に提案される。
主な事業の乳幼児医療費助成事業は、「1人1カ月につき1診療科ごとに1000円の控除」の入院費は小学校卒業時から中学校卒業時まで、市が全額負担していた入院費は4歳児までを小学校入学時までにそれぞれ年齢枠を拡大する。
そのほか▽島しょ型スマートコミュニティ実証事業(9億5900万円)▽法人保育所運営補助金(10億3900万円)▽ごみ処理施設整備事業(10億3900万円)-などを実施する。
歳入は、自主財源の柱である市税が44億5100万円。固定資産税の増を想定し前年度比1000万円(0・2%)の増額を見込んだ。
依存財源の地方交付税は125億500万円で、前年度比4000万円(0・3%)の増。国庫支出金は60億3300万円となり、前年度に比べ6億4500万円(10・7%)の増。県支出金も島しょ型スマートコミュニティ実証事業やソフト事業部門予算の沖縄振興特別推進交付金(仮称)7億円を盛り込んだ54億3800万円となり同比10億3400万円(19%)の大幅増となった。
一方、歳出は議員報酬や市長、職員の人件費が70億3900万円で、前年度比6300万円(0・9%)減となった。
被扶助者に対して支給する扶助費は57億5000万円。生活保護費の増加などで前年度に比べ大幅に伸びた。
過去の借金の返済に充てる公債費は36億8000万円で、前年度比2億2900万円(6・2%)減となった。
国民健康保険などを含む特別会計は137億6100万円で、一般会計と合わせた総額は482億6700万円。前年度比27億4700万円の増となった。
市総務部によると12年度予算は、当初予算ベースでみると合併後最大規模。
市は12年度の予算編成について「新たな沖縄振興計画の初年度であることから、、県と連携し課題解決に向けて取り組んでいく必要がある」と強調。その上で①環境に配慮した資源循環型社会の形成②地域活力の基盤となる産業の振興③未来を担う子供達の育成と文化の振興④安全・安心で潤いのあるまちづくり⑤快適な暮らしを支える生活基盤の整備⑥行財政改革の推進-の六つを重点施策として関連事業に重点的、効果的に配分したとしている。