興南応援 母校で、祖父母宅で
歴史変えた、最高の気分/後輩たちの励みに
全国高校野球選手権大会の決勝、興南対東海大相模が行われた21日、興南の川満昂弥(たかや)投手(2年)=宮古島市下地出身=を応援する住民の姿が宮古各地で見られた。祖父母宅や母校、宮古空港などでテレビ観戦し、遠く離れた決戦の地、甲子園に声援を送った。春夏連覇が決まると「歴史を変えた」「最高の気分だ」などと述べ、喜びを分かち合った。
下地嘉手苅にある祖父母の家には親せきらが集まり、試合の行方を見詰めた。テレビに姿が映るたびに「昂弥、昂弥」と声を上げた。優勝を決める万歳して喜びに浸った。
祖父の昌吉さん(73)は「非常に感動した。優勝をうれしく思う。来年も甲子園に連れて行ってほしい」と目を細めた。祖母のハツさん(73)は「毎回良い試合を見せてもらった。昂弥は幸せ者だ。思い出に残る夏になった」と満面の笑みを見せた。
嘉手苅公民館には地域住民らが集まった。自治会長の金城義一さんは「感無量だ。小さな部落から甲子園に出場し、優勝した。みんなわが事のように喜んでいる」と話した。
一方、母校の下地中学校ではバスケットボール部、吹奏楽部、テニス部の生徒が声援を送った。生徒たちは興南が得点を挙げるたびに歓喜。ガッツポーズや両手を上げて喜びを表現した。
吹奏楽部の池間美帆さん(3年)は「全国という舞台で勝利した興南に感動しました。その興南に川満先輩がいる。誇りに思います」と感想を話した。
川満投手が下地中の生徒会長を務めた時に、生徒会顧問だった金城さやか教諭は「昂弥君が甲子園で投げる姿を見て感動した。卒業時、『興南に行って甲子園で優勝するんだ』と言っていた。その夢をかなえたことがすごい」と感心した。
下地小野球部の来間和貴君(6年)は「興南が優勝し、うれしい。昂弥先輩のように、甲子園に出場して優勝することが自分の夢」と目を輝かせた。
興南の春夏連覇に万歳する下地中の生徒ら=21日、下地中学校