宮古代表に平良玄序さん(伊良部)/サトウキビ優良事例
反収19㌧、糖度14・35度/手取り総額42万円
県糖業振興協会主催の2011-12年期サトウキビ優良事例調査(競作会)宮古地区全刈り作業が14日、宮古地区代表に選ばれた平良玄序さん(62)=伊良部字仲地=のほ場で実施された。収穫後、宮古製糖伊良部工場で計測した結果、反収19・5㌧、糖度14・35度。トン当たりの手取り価格は約2万1700円で、手取り総額約42万円。最終審査は今月下旬から3月上旬にかけて行われ、表彰式は4月下旬に開催される。伊良部から宮古代表になったのは1989年以来、23年ぶり2人目。
キビ生産の振興を進めるため、生産技術および経営改善の面で創意工夫により地域の模範となるキビ作優良農家(生産法人含む)を調査し、その成績を広く紹介することによって沖縄糖業発展の一助にするのが目的。
対象地区は宮古、八重山、北部、中部、南部の5地区。対象資格はキビ収穫面積が50㌃以上の面積を有する農家など。
セレモニーで宮古地区農業振興会長の下地敏彦市長は「伊良部で夏植えのキビが宮古地区代表に選ばれたことはとてもうれしい。どうしたら反収が多く出るのかを学んでください」とあいさつ。宮古農林水産振興センターの仲宗根盛和所長は「今期産のサトウキビ状況は県全体で厳しい。宮古一のキビは『ここに有り』を示し、大臣賞を目指しましょう」と述べた。
平良さんのキビは主力品種の農林21号で2010年8月下旬に夏植えした。伊良部堆肥センターがキビのバカスとフィルターケーキ、魚の粉骨を混ぜて作った肥料などを4回与えた。畑の側に井戸があり、エンジン付ポンプで水をくみ上げ、ホースを使って灌水した。
全刈り作業は午前9時過ぎにスタート。県や市、JAの関係者などが手刈りで刈り取った。キビの高さは最長450㌢、平均400㌢で高収量となった。
宮古製糖伊良部工場によると、14日現在で処理されたキビの平均高さが約200㌢、平均反収4・7㌧。平均糖度14・6度。
県農林水産部の上原数見副参事は「茎が太く農林21号の特徴が良く出ている」と評価した。
平良さんは農業歴35年で農業指導士。「今期キビの総収量は200㌧を見込む。審査対象となったキビ畑は低地なので台風の影響はなかった。大臣賞を目指したい」と今後の最終審査に期待を寄せていた。