夜間駐車激減/有料化から2週間
利用者には好評/レンタカー業界 顧客対応に苦慮
宮古空港駐車場が有料化されて15日で2週間。有料化の影響で夜間駐車台数は激減した。駐車場の利用者からも「止めやすくなった」と好評だ。一方、レンタカー事業所は顧客の利便性に影響があり、サービスの質低下につながると対応に苦慮している。2週間の駐車場利用料金の総額は158万4050円だった。
有料化前は連日100台を超える車両が夜間駐車をしていた。有料化以降は駐車台数が多いとされる金曜日でも夜間は20台前後に激減している。
市の空港管理事務所の砂川嚴所長は「今はスムーズに利用できる。適正に利用されるようになった。(有料化)初期の目的は果たせている。予想以上の結果だ」と話している。
親類を見送りに来ていた仲地清吉さん(75)は「前は一杯でぐるぐる回ってもなかなか止められなかった。今は好きなところに止められる。100円ぐらいだし良いと思う」と有料化を歓迎している。
一方、レンタカー会社にとってはこれまでの様に、空港での引き渡しや乗り捨てができなくなり、顧客の利便性を考えると非常に利用しづらくなった。レンタカーの事業所には顧客送迎用として駐車場の定期券が各社に1枚の枠があるが、繁忙期の今はとても足りないという。
沖縄ツーリスト・OTSレンタカーの岸本英一郎所長は「空港への送迎バスが間に合わず、顧客を待たせる状況にもなっている。サービスの質低下につながってしまう。顧客に時間をとらせてしまうのが一番の問題だ。業界全体が対応に苦慮している」と話す。
同社は有料化に備えて顧客対応のために従業員を3人増員し態勢づくりをしたが「送迎バスに遅れが出るなど、間に合わない」という。
県土木建築部空港課の大島明彦管理班長は「レンタカー業界から駐車場の定期券枠を増やしてほしいという要望が来ている。県としても前向きに検討している」と話している。
同課はレンタカー利用者のための送迎バス用乗降場所を空港ターミナルビル近くに移動し、分かりやすく表示することも検討課題として挙げた。
さらに大島班長は「まだ2週間で本格的な大量移動がない。お盆の時期に駐車場の利用状況がどのようになるかなど、様子を見ていきたい」と述べた。
今年5月のゴールデンウィークの夜間駐車台数は2日が277台、3日が245台、4日が232台。同駐車場の収容台数約400台の半分以上を占めていた。