宮古上布の発展誓う/織物協同組合
宮古織物事業協同組合(理事長・長濱政治副市長)は24日、地域づくり総務大臣賞受賞と下地ミツさん(97)の伝統的工芸品産業大賞(作り手部門功労賞)の受賞祝賀会を市内ホテルで開催した。組合員や県、市の幹部らが出席。二つの受賞を喜ぶとともに宮古上布を振興、発展させていくため人材育成や生産量の拡大などに連携して取り組んでいくことを再確認した。
祝賀会のあいさつで長濱副市長は「宮古上布に携わっている人たちが生産意欲を高め、後世に残していけるような組織を構築したい」と強調し①後継者の育成②宮古上布のPR活動③組織の強化④伝統工芸館の建て替え-などに全力で取り組んでいく考えを示した。
下地敏彦市長は、宮古上布が宮古島の人材育成や経済を支えてきた歴史を踏まえ「皆さんが安心して生産に励めるよう、沖縄で一番の伝統工芸館をつくりたい」と意欲をみせた。
県宮古事務所の黒島師範所長は乾杯のあいさつで「重要無形文化財の枠にこだわらず、付加価値を付けて売り込んでほしい」と述べ、宮古上布の無限の可能性に期待した。
下地ミツさんの親戚、奥平スミ子さんが「とーがにあやぐ」を踊り祝賀会の幕開けを飾った。
地域づくり総務大臣賞は、優れた技量と伝統的工芸品の振興に尽くした功績が認められ同組合が団体表彰を受けた。伝統文化を継承する取り組みが高く評価されたほか、工芸作物の苧麻栽培の推進や関連したグリーンツーリズム的な取り組み、小学生の調べ学習の積極的な受け入れなどが評価された。
下地さんは、12歳の時から80年以上も現役で宮古上布の製作に携わっており、今回の伝統的工芸品産業大賞受賞は優れた技量と伝統的工芸品の振興に尽くした功績が認められた。