介護保険料引き上げ可決/市議会3月定例会が閉会
一般会計予算 346億円も
宮古島市議会(平良隆議長)3月定例会は27日、最終本会議を開いた。市町村合併後最大規模となる総額345億600万円の2012年度一般会計予算案や、継続審査となっていた景観条例など、市当局から提案された全議案を可決した。保険料を現行から約1・3倍に引き上げる介護保険条例の一部改正条例など4議案については賛否が分かれたことから挙手による採決が行われたが、いずれも賛成多数で可決した。
最終本会議では、議会から議案付託を受けていた総務財政、文教社会、経済工務の常任3委員会の各委員長が、審査の結果、いずれも原案通り可決すべきと決したことを報告した。
議案採決では、介護保険条例の一部改正条例について、上里樹氏と亀浜玲子氏が「県内11市の中でも最も高い引き上げ。今やるべきことは自治体独自に一般会計からの繰り入れを行うと当時に、国に25%という低い国庫負担期を引き上げるよう要求すべき」などと反対する立場を表明。それに対し砂川明寛氏と真栄城徳彦氏は「急激に進む老齢化や少子化、扶助費の増加を鑑みると、このまま一般財源から繰り入れていくことは市の予算を考えると厳しい状況にある。財政状況を理解してもらい市民にも負担をお願いしていくべき」などと賛成の討論を行った。賛否が分かれたことから挙手による採決を行った結果、賛成多数で可決された。
そのほか、一般会計予算案では、市内の3児童館の民間委託と8中学校で用務員を廃止に反対する上里氏と亀浜氏が、関連予算が計上されていることを理由に同予算案にも反対。伊良部地区にある市多面的交流促進施設と民宿キャンプ村の指定管理については長崎富夫氏と亀浜氏が、指定管理期間がこれまでの3年から5年に延長されていることを「市長や議員の任期は4年。チェック機能を果たすため任期内の3年とすべき」との考えから反対の意向を表明。それらに対し、与党議員が賛成の立場から討論し、挙手による採決が行われたが、いずれも賛成多数で原案通り可決した。
その他の議案はいずれも全会一致で可決したほか、陳情では、消費税率の引き上げに反対する陳情や法人認可保育所で働く保育士の処遇改善を求める要請、放射能検査機器導入と検査体制の確立を求める陳情など5件を採択。下地島空港の建設目的を継続、強化し、軍事利用しないことを求める陳情や学校用務員完全配置のための陳情など4件は継続審査となった。