56カ所の電柱に海抜表示/市が津波対策で
「日ごろから確認を」
宮古島市は27日、平良港第2埠頭入り口交差点の信号機支柱に海抜表示を設置した。この地点の海抜は2㍍。市は海岸沿いなどを中心に56カ所に海抜表示を設置する。設置完了は28日の予定。12年度はさらに69カ所の設置を予定している。
設置式で下地敏彦市長は「住民や観光客の避難意識を高め、日ごろから地域の海抜を確認し、災害時に備えてほしい」と設置の目的を話した。
設置された表示は縦60㌢、横40㌢で県のガイドラインに沿った表示になっている。海抜は表示色で分けられており、海抜5㍍以下が赤、6~19㍍が黄色、20㍍以上は青色。
沖縄電力は県からの依頼で、市など自治体の申請で電柱の60×40㌢のスペースを無償で提供した。
市はこれまでに公共施設やコンビニなど、不特定多数の人が出入りする315カ所に海抜表示をしている。次年度からは3年掛けて、避難場所への経路などを示す標識の整備を進める予定。
郵便ポストに海抜表示/郵政グループが県内1500カ所に
宮古郵便局(与那覇寛信局長)は27日午前、同局前の郵便ポストに、海抜表示シールを貼付した。宮古郵便局の海抜は23㍍。ポストに加えて局の入り口にも貼った。郵政グループが県内の主要な郵便局のポストに海抜表示シールを貼るのは全国初。
海抜表示シールは昨年の東日本大震災を受け、地域の防災対策の一環として、郵便局と郵便事業会社が県の協力を得て年内に、県内約1500の郵便ポストに貼る。
与那覇局長は「昨年の3月11日の東北地方太平洋沖地震では宮古島にも津波警報が出た。自分がいるところの海抜が分からず怖い思いをした。利用者や地域住民の不安を少しでも取り除くことに役立ててほしい」と話した。
同日午前9時30分には那覇中央郵便局で貼付セレモニーが行われ中央郵便局前のポストにも貼られた。