環境配慮型トライ大会に/被災地からCO2排出権購入
本土の企業が市に寄贈
宮古島市(下地敏彦市長)は10日、第28回トライ大会参加選手の航空機利用に伴い発生する二酸化炭素(CO2)150㌧分の排出権を東日本大震災被災地の企業から買い取って償却する「カーボンオフセット(CO2償却)を実施し、環境に優しい大会に位置付ける」と発表した。排出権は本土の環境ビジネス専門コンサルタント会社・カーボンフリーコンサルティング(中西武志社長)が購入して市に寄贈。長濱政治副市長は、排出権の寄贈で、環境モデル都市にふさわしいイベントとして大会をPRできると感謝した。カーボンオフセット制度の宮古島市での活用は初めて。
中西社長は、宮古島トライ大の会常連選手。岩手や宮城県の企業4社と琉大から数十万円で買い取り宮古島市に寄付した。同社のカーボンオフセット寄贈は被災地支援と、環境配慮型トライ大会のPRを目的にした。
中西社長は「トライアスリートとして、何か応援できればとカーボンオフセットによる排出権の寄贈となった。今回をきっかけに末永く付き合いをしていきたい」と話した。
CO2排出量150㌧は参加選手1500人の一人当たりでは100㌔の量。航空路線那覇-宮古間の片道分を測定し一人分は100㌔と算出した。
4社のうち盛岡南ショッピングセンターからは、30㌧分の排出権を購入した。同センターは照明をLEDに替え、CO2排出量を大幅に削減。そうしたCO2削減に投資する取り組みは国の認定を受け、国内クレジットを販売できる制度を活用できるという。
カーボンフリー社は環境ビジネス専門のコンサルタント会社。企業間のカーボンオフセットを証明する資格もある。今回の買い取りは義務的な行動ではなく、ボランティアとして買い取り寄贈した。