オニヒトデに刺され女性重体
伊良部白鳥沖でダイビング中
ダイビングショップ勤務の歳の女性が24日、伊良部島白鳥沖合でダイビング中にオニヒトデに刺される事故が発生した。女性は病院に搬送されたが、意識不明の重体。これから本格的なマリンレジャーのシーズンを迎えるにあたり、宮古島海上保安署はオニヒトデやマダラウミヘビなど海の危険生物に十分に注意するよう呼び掛けている。
事故が発生したのは24日午前時分ごろで、女性はダイビング客2人を引率して、水深約㍍でダイビング中にオニヒトデを発見した。オニヒトデを石で叩いた後、右手に異変を感じた。海中用のボードに「アナフィラキシー」(特定の起因物質により生じる全身性のアレルギー反応)と書いて、一緒に潜水していた客に示し、自力で海面に浮上した。
直近にいたダイビング船に救助され、救急車で宮古病院に搬送された。宮古島消防署によると病院に到着したときは心肺停止状態だったという。宮古病院の集中治療室で治療を受けているが、低酸素脳症で意識不明の重体。
近くにいたダイビング関係者が午前時分に宮古島海上保安署に通報した。同署は事故の詳しい原因等について調査を進めている。
山中洋署長は「海に行くときはポスターなどの資料で、海洋危険生物について十分な知識を身に付け、見つけても絶対に触れないように」と注意を呼び掛けている。
県宮古福祉保健所のまとめによると、海洋危険生物の被害発生件数は2011年3月までの過去5年間の統計では、6月から9月にかけて件数が増加し、特に7、8月に集中している。
同所では海洋危険生物の被害に遭った際の応急処置などが書かれた「海のキケン生物」の小冊子を無料で提供している。
宮古島での海洋危険生物は今回の事故原因となったオニヒトデのほか、イソギンチャクの仲間のウンバチイソギンチャク、フサウンバチイソギンチャク▽クラゲの仲間ではハブクラゲ、カツオノエボシ▽イモガイの仲間のアンボイナガイ▽ウミヘビの仲間のマダラウミヘビ、ヒロオウミヘビ▽フグ毒同じ毒(テトロドトキシン)を持つヒョウモンダコ▽魚類ではオニダルマオコゼ、ゴンズイ、ミノカサゴの仲間▽ウニの仲間では長いトゲを持つガンガゼやラッパウニ-などがある。