外国市場の開拓を/離島振興会議
NHK朝ドラ効果に期待/宮古観光発展で意見交換
2012年度の離島観光振興宮古地区会議(主催・県文化観光スポーツ部観光振興課)が25日、県宮古合同庁舎で開催された。宮古島観光協会は、高齢化に伴う国内客減少が見込まれる中で、今後は外国に目を向けた新たな市場開拓に取り組む必要があると強調。具体的に韓国・中国からのチャーター便誘致や、アジア最大級音楽イベントの開催による宮古島の発信-などを視野に入れた。
宮古では、3カ所にあるチャンピオンコースのゴルフ場も魅力ある観光資源とし、今後も韓国や中国に売り込んでいく考えを示した。
現在の国内客は、本土の修学旅行生が毎年増えていると、明るい一面を示した。一方で、13年12月の1時期には、旅行生が集中し現在のバスの台数では対応し切れないという、問題点も報告された。
宮古島市は外国人観光客の受け入れに向けて、外国語の話せるガイド養成を課題に挙げた。県は支援策として、沖縄特例の通訳案内士制度が来年度からスタートすることを紹介。従来の制度が英検1級を必要とするのに対し、特例は研修を受けて取得できるようになるとの見通しを示した。
市は宮古島と大阪市の大正区を舞台に展開されるNHK朝の連続テレビ小説「純と愛」の撮影や放映を機に宮古島の売り込みへの支援を要望。沖縄観光コンベンションビューローは、「沖縄ロケ地の旅BOOK」の活用や、携帯電話によるPRなどが可能とした。
市は▽伊良部大橋完成後の宮古島と伊良部島を結ぶ観光ルート作り▽観光地や海岸の漂着ごみ問題対策-なども今後の課題に挙げた。
多良間村は、「ピンダアース大会」や「海の日ハーリー大会」などを計画していることを報告した。
県は来年3月に新石垣空港が完成するのを機に、宮古と石垣を同一圏にした観光商品づくりに本格的に取り組む方針を示した。市や観光協会は、小型機が飛んでいる現状で同商品づくりは難しいとし、同路線にボーイング737型機の就航を要望した。
会議には県や市、観光関係団体の職員らが参加し、宮古観光の発展に向けて意見交換した。