伊良部大橋 箱桁を架設
大型クレーンで吊り上げ/伊良部側
県宮古土木事務所は28日、伊良部大橋の伊良部側主航路部(鋼橋)の架設を完了し、大橋の工事が山場を迎えている。悪天候や海上のうねりのため、延期を余儀なくされていた。大型クレーン船につり上げられた箱桁は、クレーン船係留後約2時間30分かけて橋脚に架設された。箱桁は長さ140㍍、幅16・5㍍、重さ1300㌧。巨大クレーン船で約30㍍の高さにつり上げられたまま午前6時、下崎埠頭から据え付け現場まで運ばれた。
クレーン船の大きさは、長さ120㍍、幅44㍍、アームの先端の高さが145㍍。最大4000㌧をつり上げる能力があるという。
午前7時30分すぎまでクレーン船の係留作業を実施。係留後、慎重に位置を調整しながら、午前8時すぎ、箱桁をゆっくりと降ろした。橋脚から約2㍍の高さでつり下げを止め、箱桁の位置調整を行った。午前10時20分に架設を完了した。
架設は伊良部側据え付けがこの日に延期になったため、平良側架設を当初の30日から5月11日以降に、中央径間部は5月27日以降を予定している。
主航路部の鋼橋3径間を溶接で接合することを祝う行事「閉合式」は6月中旬を予定している。主航路部は、長山水路に架かる420㍍の区間。
主航路部の鋼製箱桁架設完了後は、伊良部側でのコンクリート製箱桁架設工事に入る。同箱桁は、主航路部を通して伊良部側まで運ぶ。大橋の開通は14年3月末を予定している。
伊良部大橋は、3540㍍の海上橋などで、宮古島と伊良部島を結ぶ離島架橋。伊良部島が離島ゆえに医療や教育、福祉などの面で、不便を余儀なくされている状況や、過疎化の進行、産業の衰退など同島の諸問題解決が目的。