「無風選挙」で盛り上がらず/宮古島市区
座喜味、奥平氏以外動きなし/県議選、告示まで1カ月
任期満了に伴う第11回県議会議員選挙(6月1日告示、同10日投開票)の告示日まで、きょう1日で1カ月となった。宮古島市区(定数2)には、座喜味一幸氏(62)=自民=と、奥平一夫氏(62)=無所属=の2氏が出馬表明し先週までに事務所開きを行ったが、同選挙区は30日現在、2氏以外の出馬の動きはなく、早くも「無風状態」となっている。両予定候補者の後援会事務所関係者らは、無投票の公算大に、多少困惑した様子だ。きょう1日には県選挙管理委員会主催の県議選立候補予定者を対象にした事務説明会が県庁で開かれる。
2期目突破をねらう座喜味氏は今選挙の取り組みについて、「無投票の公算大が報道されて以降、確かに選挙の盛り上がり方は今一つだ。全体的に無風状態。ただ、しっかりとした支部体制を構築し、それなりの形をつくることは怠らない」と述べ、支持者懇談会などを通じて政策浸透を図る考えだ。
3期目で県議総仕上げの仕事をしたいとする奥平氏は「通常ならば、今ごろの時期はビラ配布の後援会活動員が飛び回っているが、支持者訪問などの反応も薄く、安泰ムードが感じられる。無投票公算大が伝えられていても、自らの政策をしっかりと伝えるよう取り組む」と述べ、街宣活動などに力を入れたいと話した。
沖縄の日本復帰以降の県議選では、これまでに宮古地区選挙区で無投票選挙となったのは4例ある。復帰直後の1972年に執行された第1回選挙では平良市区(定数3)に与那覇寛長、金城英浩、盛島明秀の3氏が立候補し無投票が確定した。その後、76年平良市区(定数2)にも金城氏、盛島氏が無投票当選し、88年の平良市区(定数1)で下地常政氏が、また、直近では96年の宮古郡区(定数1)で島田力氏が無投票で当選している。
今選挙で無投票が確定すれば、復帰後5度目、現在の宮古島市区選挙区になって初の事例となる。座喜味氏、奥平氏の後援会関係者らは無投票当選を願う一方で、後援会事務所への支持者の出入りが鈍い状態に困惑を隠しきれない様子だ。