自主防災組織を結成/城辺西中自治会 宮古島市で初
非常時に災害弱者を支援/相互扶助の精神を発揮
西中自治会(友利盛三郎会長)は16日夕、同公民館で宮古島市では初となる自主防災組織を立ち上げ、結成式を行った。災害時支援を所管する市総務部総務課と市生活福祉課の職員が立ち会い結成式を見守った。結成式では組織規約と自治会自主防災計画の確認が行われ、応急対策の指揮などに関する項目などを全会で承認した。友利会長は「自治会の相互扶助の精神を発揮し、宮古で最も安全、安心な地域にしていこう」と団結を呼び掛けた。
自主防災組織は、大規模災害の発生時に、行政、消防組織の対応だけでは救援救助が間に合わない事態を想定し、市が各自治会に対し集落単位での結成を呼び掛けているもので、昨年11月から約15回にわたって各地区での説明会などを開いている。
市生活福祉課によると、独居の高齢者が多い市内では自主避難できない人たち、いわゆる「災害弱者」をどのように避難させ、救急活動を行うかが、かねてからの課題となっていた。
同自治会は人口192人中、70歳以上の高齢者が61人在住する。市の呼び掛けに対し、どの自治会よりも積極的で、いち早く防災計画の策定などに取り組んだ。計画では災害発生時に自治会長を隊長とし、情報班、消火班、救出救護班、避難誘導班、給食・給水班の役割分担を行い、救難活動を展開する。災害発生時には一時避難所として公民館を活用し、それぞれの班が連携しながら地域の救援活動を行う。
結成式では、市の生活福祉課担当職員から「災害に負けない地域づくり」についての説明があり、字外に出ている若者に対しても防災訓練の際には一緒に参加するよう呼び掛けてほしいとの要望があった。
市では今後、自治会内の救援連絡網などを作成する予定で、救急訓練からスタートし、大がかりな訓練実施を支援していく方針だ。