振り込む前に相談を/注意喚起のチラシ配布
那覇で還付金詐欺発生受け/宮古島署など
那覇市で高齢者を狙った詐欺事件が22日から2日間で5件発生していることを受け、宮古島署などは24日、市民らに注意喚起のチラシを配布した。宮城英眞署長は「島内から被害者を出さないという一致した気持ちで防犯意識を高めていこう」と呼び掛け。中学生や市職員らも参加し「振り込め詐欺にだまされないで」と訴えた。
那覇市で発生した事件は、公的機関を名乗り、払いすぎた医療費を返すとだまし、指定口座に現金を振り込ませた。被害者は60~80代の男女5人で、被害総額は約470万円に上るという。
男の声で「社会保険事務所」や「那覇市役所職員」を名乗り、払い過ぎた医療費を返すので携帯電話を持って現金自動預払機(ATM)に行くよう指示。ATMに着くと言葉たくみにだまして指定口座へ現金を振り込ませたという。
サンエーショッピングタウン宮古衣料館前で行われた出発式で、宮城署長は「被害額が大きく、被害者は経済的にも精神的にも大きな打撃を受けている。この島から被害者を出さないという一致した気持ちを持って防犯意識を高めていこう」とあいさつした。
チラシには「還付金をATMで返還することは絶対にありません」「振り込む前に警察に相談を」などと明記。宮古島署員や宮古島地区防犯協会、防犯ボランティア団体のメンバー、市役所職員、平良中生徒会役員など約20人が、買い物客らに約300枚のチラシを配布した。
管内では年金支給日の2カ月に1回、各金融機関で振り込め詐欺に遭わないよう注意喚起のチラシを配布している。
宮古島署によるとこういった関係機関の取り組みなどで、ここ数年は振り込め詐欺などの被害は発生していないという。
ただ、県内では振り込め詐欺以外の「特殊詐欺」事件が増えているとして「怪しいと思ったら警察や防犯協会などに相談してほしい」と話している。
宮古島署と宮古島地区防犯協会の電話番号は72・0110