「築いた絆大切に」/高校生が友情宣言
島サミット「お別れ会」
高校生太平洋・島サミットは26日、市中央公民館野外ステージで地元高校生事務局が企画、運営する「フェアウェルパーティー(お別れ会)」が開かれた。数々の余興を楽しみながら、別れを惜しんだ参加者たちが「宮古島で築いた友情の絆を大切に、島と島、国と国とを結ぶ大きな架け橋となるよう努力する」と友情宣言を行った。
この日は青空が広がり、ホストファミリーと自由な時間を過ごした高校生たちはリラックス気分。野外ステージで繰り広げられる歌や踊り、ゲームなどを楽しんだ。
ニウエ地域から参加したジンナム・ホポトア君は、宮古島の印象を「ビーチやサンゴがとてもきれいだった」と話した。サミットの成果については「水に関して他国も同様な課題を抱えていることが分かった。宮古島の水の管理や浄水のシステムがとても参考になった」と振り返った。
ニュージーランドのフレイヤ・オサリバンさんは「ビーチで泳ぎ気持ち良かった。ホストファミリーはとても優しくて楽しかった。もう少し滞在したかった」と名残惜しそう。宮古島については「風力発電にとても興味を持った」と笑顔だった。
滋賀県立八幡工業高3年の藏立萌々子さんは部活でびわ湖の水質調査を行っているという。「太平洋の国々が深刻な水問題を抱えていることを知った。私たちにできることと言えば、例えば必要な洗剤の分量を考えながら洗濯することなども挙げられる」と語り、水問題にもっと関心を深めていくことが大切だと訴えた。
バヌアツから参加したジャリカ・マラウさんは、ホームステイした家庭で、ごみが細かく分別されていることを見て驚いたという。「宮古島の生活スタイルは環境に優しいということを知った。国に帰り、見たことや考えたことを伝え、汚染のない豊かな自然を守っていきたい」と決意を述べた。
北中城高2年の喜舎場秀人君は、討議や交流などを通して自身の英語力が不足していることを感じた。夏休みには米国ミネソタ州のセント・ジョーンズ大学に3週間の短期留学に行くという。「もっと英語を勉強したい。今回のサミットは良い経験になった」と感想を話した。
高校生事務局のリーダーとして運営などに携わった根間優美さん(宮高3年)は「宮古島は地下ダムを作るなどして、水の確保に関しては早めに行動していることを実感した」と地元の取り組みを再認識するとともに「貴重な経験をした。将来は国際的な仕事に就きたい」と抱負を語った。