「専門性を磨いて」/市立教育研究所主催
教諭対象に本村さん講演
宮古島市立教育研究所(宮川時子所長)は4日、市役所下地庁舎で小・中学校の教諭を対象にした第2回研修会を開いた。講師に招かれた元宮古教育事務所長で元同研究所長の本村幸雄さんが「教師における共感的理解に基づいた教育力~教育者としての方向性を探る~」と題して講演した。本村さんは「教諭生活の中で考えたが、教師に求められる資質とは、人間性、社会性、専門性の3要素である。宮古の先生たちは実践教育は強いが、裏付ける理論が弱い。理論を生かすためには専門書を読むことであり、それが専門性となる」と強調した。参加者らは、熱心にメモを取りながら聞き入っていた。
教育の専門家としての確かな力量と総合的な人間力を高め、その資質の向上を図るのが狙い。本村さんは、ユニークな話を交えながら楽しく受講できるよう工夫した。
本村さんは「幼稚園・小中高の正教員は教諭という。教諭は、人格形成の途上にある幼児・児童・生徒を『教え諭す』立場にある者。我々は大事な子どもたちを教える位置にあり、教諭は最大の教育環境にある」と述べた。
また「人生は出会いで、人間性は磨かれていく。尊敬する先輩を持つことは大事。尊敬できる人は、島内や県内の人だけでない。本を書いた人や本の中にもいる」と語った。
本村さんは「どういう人生を送るか。全ては自分にある。そして、自分の在り方は自分を取り巻くあらゆるものに良くも悪くも影響していく。そのことを忘れてはならない」と話した。