電気自動車導入目指す/宮古島市
新・省エネ策定委が発足/低炭素社会、環境都市アピールへ
宮古島市は地域新エネルギー・省エネルギービジョン策定委員会を発足し30日、委員12人に委嘱状を交付した。来年1月までに、電気自動車やバイオ燃料を活用したクリーンエネルギー自動車の導入に向けた将来構想を策定する。
下地敏彦市長は「低炭素社会、環境モデル都市を国内外にアピールし、市民の健康と豊かな生活につなげていきたい」と述べた。
市は、将来構想策定の狙いとして「電気自動車およびクリーンエネルギー自動車は、運輸部門における二酸化炭素(CO2)排出抑制に有効な手段」と指摘。その上で「環境モデル都市である宮古島市においても、島しょ型低炭素社会システムの構築を目指す中で重要な施策として位置付けている」と強調している。
ただ、電気自動車については、コストなどの問題から島内ではほとんど導入されておらず、インフラ整備も進んでいないのが実情。また、市ではバイオエタノールを活用したE3燃料の実証実験が進められているが、一般車両には供給されていない。
市ではこういったことを踏まえ、電気自動車やクリーンエネルギー自動車についての現状を把握するとともに、課題などの整理を行い、今後の導入促進に向けた構想を策定したい考えだ。
委員会は、来年1月までに計5回開き①電気自動車などを取り巻く現状および将来展望の把握②クリーンエネルギー自動車導入に係る類似例の評価③普及促進に際しての今後の市場展望-などを議論し調査報告書にまとめる。
下地市長は「自動車は市民の重要な移動手段であり、島には欠かせない生活の一部。新エネ、省エネを地域における産業や雇用に結び付けていくのは大変意義がある。各委員が持てる知識、技術を出し合い将来構想をまとめてほしい」と協力を求めた。
策定委員会のメンバーは次の通り。
【委員長】千住智信(琉大工学部電気電子工学科教授)【委員】奥島憲二(りゅうせき産業エネルギー事業本部バイオエタノールプロジェクト推進室長)仲本文範(沖縄電力離島カンパニー宮古支店長)大見謝伊久雄(沖糖工場次長)宮里和芳(宮糖工務部長)濱元雅浩(宮古青年会議所理事長)砂川久伸(宮古島商工会議所中小企業相談部長)池間隆守(宮古島観光協会専務理事)島袋竜之進(宮古旅倶楽部営業企画部長)松堂守幸(沖縄トヨタ自動車宮古支店長)仲田利男(琉球ジャスコSC開発部次長)中村倫子(県宮古農林水産振興センター副参事)【オブザーバー】西願寺善彦(豊田通商機械・エレクトロニクス企画部HEV事業推進室)下地祥照(沖縄総合事務局経済産業部環境資源課長)山内和善(新エネルギー・産業技術総合開発機構九州支部事業管理部)古堅宗和(宮古島市企画政策部長)