与党21、野党系27議席を獲得/第11回県議選
仲井真県政に厳しい風/投票率は52・49%で過去最低
【那覇支社】第11回沖縄県議会議員選挙は10日、投開票が行われ、即日開票の結果、14選挙区(定数48)すべての議席が確定した。県政与党の自民、公明県民会議、保守系無所属は21議席を獲得。一方、野党・中道系は27議席を獲得し、県議会は現有勢力である多数野党を維持した。
現県議会の構成は定数48(欠員1)のうち、自民、公明県民会議、保守系無所属で構成する県政与党が21議席。野党・中立は過半数の26議席を占め、「少数与党」となっていたが、与野党の逆転はならず、仲井真弘多知事には厳しい県政運営を迫られる結果となった。
宮古島市区(定数2)では座喜味一幸氏(62)=自民=と奥平一夫氏(62)=無所属=の現職2氏以外に立候補の届出がなく1日の告示日段階で無投票当選が確定した。
また、14選挙区のうち宮古島市区以外にも糸満市区(定数2)、南城市区(定数1)で無投票が確定していた。
今県議選の当日有権者数は95万5076人(男46万2159人、女49万2917人)で、投票者数は45万3787人(男22万2313人、女23万1474人)。投票率は52・49%で、過去最低だった08年6月の前回選挙より5・33ポイント下がり過去最低を更新した。
今県議選は告示日前の前哨戦の段階から各選挙区で「少数激戦」が展開されるものと予想されていた。仲井真弘多知事が米軍普天間飛行場の「県外移設」を表明して以降、これまで各選挙の「争点」とされていた在沖米軍基地問題は与野党を問わず、県外移設を前提とすることが「県民総意論」として定着した。争点が明瞭でなかったことも低投票率の要因として挙げられる。
一方で、今年度からスタートした改正沖縄振興特別措置法および「沖縄21世紀ビジョン」を基にした新振興計画、沖縄振興のための一括交付金など、沖縄の主体性、自主性を生かした国の政策方針に伴い、沖縄のあるべき将来像を県民自らが実行し実現することが求められるようになった。
県議会は沖縄振興一括交付金の使途などを決定する議決機関としての重責を担うことになる。