早期着手へ8事業を調整
市、一括交付金1億円活用
下地敏彦市長は13日、一括交付金の年度内早期着工に向けて県と調整中の八つの事業を発表した。事業名は、公設市場の青空市サンルーフ設置などを盛り込んだ「宮古島観光飛躍的発展推進事業」で、総額1億257万円。国から交付決定後、事業着手する。
市は2012年度当初予算で、一括交付金の市の配分額11億5000万円のうち7億円を計上し、事業着手に向け県と調整作業を進めている。下地市長は「今回は(一括交付金を活用した事業の)第一歩である。今後、県との協議が整い次第、随時、事業内示があると思う」と説明。事業執行については「補助金交付決定がある。それを踏まえて進めていく」と述べた。
調整中の主な事業は、伊良部大橋開通に向けた観光受入強化に向け、渡口の浜など伊良部島の観光拠点整備。宮古島の特産品を島外へアピールすることや公設市場の機能充実を図るため、同市場の青空市のサンルーフ整備など。
また、美しい景観を創出するため、道路や公園に花木を植え緑化と美化を徹底するほか、不法投棄ごみ撤去事業。インターネットを活用した観光情報を発信し、誘客を促進する観光情報発信事業や、国の重要無形文化財の宮古上布の新たな商品開発や販路拡大、人材育成を促進する宮古上布販売促進事業などとなっている。
下地市長は「一括交付金について、国や県の考え方、方向性が見えてきた」と強調。職員に対しては「もう一度ゼロベースで考えるように」、各部には「新規事業を最低二つ上げるように」とそれぞれ指示したと話した。
下地市長はまた、企画政策部と総務部を中心とした一括交付金についてのプロジェクトチームを立ち上げたと説明。同交付金の有効活用へ向け全庁体制で取り組んでいく考えを示した。