節電を各家庭で管理/宮古島市
「すまエコプロジェクト」を実施
自治体で全国初 200世帯のモニター募集
宮古島市(下地敏彦市長)は28日、全国の自治体では初の試みとなる「全島エネルギーマネジメントシステム実証事業」の内容と家庭モニター募集について発表した。「すまエコプロジェクト」と名付けられた同事業は、各家庭の電気使用状況が、タブレット端末を通じて随時知らされる仕組みになっており、節電を各家庭で管理できるという内容。市は同事業の実施で市民の節電意識を高め、エネルギー使用の無駄をなくすことで、エコアイランド推進につなげたい考えだ。7~8月に家庭モニター200世帯を募集する。
「すまエコ」の愛称は「島(すま)に、スマートに、住まう」になぞかけて命名した。家庭内の電気使用状況が配電盤に設置する「スマートボックス」を通じて、「すまエコセンター」(情報センター)に送られ、家中のどの部分で、どれくらいの電力が使用されているかの詳細な情報が随時、「すまエコセンター」からタブレット端末(無料配布)に送られる。
また、電気使用のピーク時には「電気の使用を少し控えて下さい」とのメッセージが入り、各世帯は、その情報を元にして家庭内の電気使用を調整できるという仕組みになっている。
同日の会見で下地市長は「市民や企業のエネルギーに対する考えが変わり、節電の意識が高まれば、大きく捉えれば地球全体の温暖化防止にもつながる事業だと思う」と述べた。
古堅宗和企画政策部長は「各家庭での節電はコンセントをこまめに抜くなどで、待機電力の消費抑制につながる。電気使用状況の情報把握は、節電に功を奏すると考えられる」と話した。
同事業は2012年度を含む4年間で総事業費14億円を投じ、今年度は6億7000万円で機器製造とシステム構築などに充当する。
市は13年度より開始する「エネルギー消費状況の把握・マネジメント」を実施する際に、市役所など5件の大規模施設を対象にした「すまエコ」事業と並行して、今年度は一般の200世帯からモニターを募る。募集期間は7月2日~8月31日まで。応募用紙は市エコアイランド推進課で配布し、市ホームページでも入手できる。応募の詳細は市エコアイランド推進課(電話・72-3751)まで。